EV市場の潮目が変わる! 「失われた3年」から反転攻勢に出る日本勢と次世代車載電池の最前線【有望市場サクッとダイジェスト】

2026/09/17

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世界中で声高に叫ばれた「EVシフト」や「2030年のガソリン車販売停止」といった目標ですが、ここ数年は足踏み状態が続いています。そんな「失われた3年」とも言える状況下で、実は日本の自動車・電池メーカーが着実に技術を蓄え、世界標準を塗り替えるようなブレイクスルーを起こしつつあるのをご存知でしょうか。
今回は、化学・素材業界の研究開発や企画に関わる皆様に向けて、EV市場の現状と、今後のトレンドを決定づける次世代・車載電池技術の最前線をサクッと解説します。


航続距離700km超! 蓄積された機・電技術が開花する日本のEV

欧米や中国勢に「周回遅れ」と揶揄されることもあった日本のEVですが、状況は大きく変わりつつあります。ハイブリッド車(HEV)の販売好調で業績を伸ばす裏で、地道に積み上げられてきた電池と自動車の「機・電総合技術」が、画期的なEVの性能向上をもたらしました。

実際、最新の国産EVの中には、一充電あたりの航続距離(WLTCモード)が700kmを超えるモデルも登場し、充電効率も飛躍的にアップしています。大容量の電池をただ積むだけでなく、エネルギー効率を極限まで高めるシステム設計において、日本勢の技術力がいかんなく発揮されているのです。

湿式から「乾式プロセス」へ、そして「双極子×全固体」の衝撃

現在普及しているEV用電池では、安価なリン酸鉄リチウム(LFP)正極が注目を集めましたが、エネルギー密度には限界(上限200Wh/kg程度)があります。さらなる高性能化とコストダウンを両立するために、製造プロセスと構造の根本的な見直しが進んでいます。

一つは、電極製造の「ドライプロセス(乾式)化」です。従来の湿式プロセスにつきものだった大量の溶媒使用や乾燥工程のエネルギーを削減できれば、大幅なコストダウンにつながります。
もう一つは「双極子(バイポーラ)構造」と「固体電解質」の組み合わせです。電解液の液絡リスクを固体電解質で解消し、1枚の集電箔の表裏に正極と負極を形成する双極子構造を採用することで、コンパクトで高電圧・高容量な次世代電池が実現に向かっています。

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脱レアメタル! 「硫黄正極×シリコン負極」が切り拓く未来

さらに先の未来を見据えた技術として、コバルトやニッケルなどの遷移元素に依存しない「硫黄系正極」の開発が急ピッチで進んでいます。硫黄は国内の石油精製過程で得られるため、サプライチェーンの観点でも非常に有望な準国産資源です。
極めて理論容量の高い硫黄正極に、シリコン系負極やリチウムメタルを組み合わせることができれば、現行の電池を遥かに凌ぐ超高容量電池(500〜600Wh/kgレベル)の誕生も夢ではありません。

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さらに詳しく知りたい方へ

このように、EVと車載電池の分野は今、大きな転換点を迎えています。

「現行の電池技術の限界はどこにあるのか?」「次世代電池の普及で、どの素材にチャンスが生まれるのか?」

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【こんな方におすすめ!】

  • EVや車載電池の最新技術・市場動向を定量データで正確に把握したい方
  • 電池材料(正極、負極、電解質、バインダーなど)の研究開発に携わる技術者の方
  • 脱炭素化や次世代モビリティに向けた新規事業・企画立案を担当されている方

本書では、豊富なデータと図解を交えながら、EVの環境性能(ライフサイクルCO2)の真実から、全固体電池・双極子セルといった次世代テクノロジーの深淵までを克明に解説しています。今後の素材開発のヒントが詰まった一冊、ぜひお手にとって確かめてみてください!

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町田 博(まちだひろし)

シーエムシー出版・制作部所属。現在、技術レポートや一般書の編集・制作業務に従事しています。製造業の皆様へ有益な情報を届けるべく、最新情報の発信に努めます。中小企業診断士として経営支援活動も行っています。

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