安静時のエネルギー消費の向上をサポート! ジヒドロカプシエイトを量産化 味の素【気になる「あの企業ニュース」を追いかけろ! 第10回】
2023/02/16編集長:うーむ。BMIが高めなのが気になってきた。なかなか運動する時間もとれないし……。
デスク:BMIが高めの方に向いた食品とか、あったりしますかね。あれば編集長にぴったりでは?
編集長:そういえばなにか食品素材が開発されて、販売されていくといった新聞記事を見たことがあるな。たしか、味の素の取り組みではなかったかな。一体どんなものだろう。
デスク:特派員を送り込んで、報告してもらいましょう。
“辛くない唐辛子”カプシノイドに着目
食品の素材には数多くの種類があり、さまざまな特徴が紹介されています。味の素が研究開発した独自素材「ジヒドロカプシエイト」は、安静時のエネルギー消費の向上をサポートする機能がある素材とされています。
ジヒドロカプシエイトとは、辛くないトウガラシ品種「CH-19甘」に含まれる成分で、ジヒドロカプシエイトをはじめとするカプシノイドの分子構造は、辛いトウガラシに含まれるカプサイシンの分子構造とよく似ています。
図1:カプシノイドの構造。カプシエイト、ジヒドロカプシエイト、ノルジヒドロカプシエイトなどの総称がカプシノイド
(画像提供:味の素)
けれども、わずかでも分子構造が異なっていると、性質は大きく変わります。カプシノイドとカプサイシンを比べたとき、辛さが弱い、血中に移行しない、血中へのアドレナリン分泌がなく安全、体内で分解されやすいなどの点では、カプシノイドが優れています。
「そのためカプシノイドは、1日9mgという量を体に負担なく摂取することができます。血中に移行せず、心拍や血圧に変化が起こりません」と説明するのは味の素アミノ酸部ウェルネスグループでマーケティングを担当する渡邉大輝さんです。
安静時のエネルギー消費は、BMIが高めの方を含む人たちの日常のエネルギー代謝の一部です。年齢・性別によって基礎代謝量は異なりますが、1日に消費されるエネルギーの相当な分を占めます。
図2:カプサイシンとカプシノイドの比較
(画像提供:味の素、一部改変)
基礎研究に裏付けられたカプシノイドの機能
カプシノイドの摂取で1日あたり約120kcal相当のエネルギー代謝量が増加することが研究で確かめられています。これは、エネルギーを熱に換えることにより体温の調節を行い、エネルギー代謝量を高めることが報告されている褐色脂肪細胞が、カプシノイド摂取によって脂肪をよく燃焼させているからではないかと考えられています。もし、120kcalをウォーキングで消費しようとすると40分ほど継続しないといけません。
酵素を使った製法を開発し、安定供給可能に
味の素は以前、カプシノイドを天然物から抽出して製造していました。天候に左右されたりして質・量ともに安定供給が困難でした。
そこで、酵素を使う製法を開発し、安定した供給を可能にしたのです。現在では、自社で使うだけでなく、素材として乳化パウダーの形態で他社へ供給してもいます。
同グループマネージャーの青木淳さんは、「広く食品への応用が考えられます。油のようなものと捉えていただくと良いですね。サプリメントだけでなく、プロテインバー、グミ、ドレッシングなど広く食品に使えます。他にも可能性はあるのでお客さまと広げていきたいです」と話します。
日本ではどのような食品にジヒドロカプシエイトが取り入れられるのか、期待が高まります。
Chematels編集部
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