フッ素非使用でコーティング材のレベリング性・ハジキ防止性が向上 共栄社化学【PFAS対策品特集 第2回】

2024/04/23
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コーティング材に添加し、レベリング性やハジキ防止性、基材湿潤性を高めるレベリング・基材湿潤剤として、これまでフッ素がよく使われてきました。表面張力低下能が非常に高く、濡れ性に極めて優れているためです。しかし、Chematelsの連載「PFAS規制でどうなるフッ素化学品」で既報のとおり、フッ素には環境中で分解されにくく、生体に蓄積しやすい不都合な面があります。「ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物」(PFAS:Per and Poly fluoroalkyl substances)の規制が強まり、フッ素の使用そのものが懸念材料となりつつある中、今回は「非フッ素」のレベリング・基材湿潤剤を紹介します。フッ素系添加剤に近いレベルの表面張力低下能を得られる、共栄社化学の「LE-304」です。

シリコーンとアクリルポリマーで、表面張力の低さと使いやすさ両立

共栄社化学(大阪市中央区)は、塗料やインクなどのコーティング材に添加するレベリング・基材湿潤剤「ポリフローシリーズ」を展開しています。塗膜の平滑さを指す「レベリング性」や、濡れ不良や異物などによる塗膜欠陥(ハジキ、ヘコ)を抑制する「ハジキ防止性」を高められます。

今回紹介する「LE-304」はフッ素非使用。主成分にシリコーンとアクリルポリマーを使用し、それぞれの特長、つまり「表面張力低下性能」と「使いやすさ」を両立させています。レベリング性やハジキ防止性に優れた非フッ素の「ポリフローKL-700」よりも、コーティング材との相溶性をさらに上げたもの。基材への湿潤効果の高さを特徴としています。特徴の詳細をカタログでご覧いただけます。

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ヘコやハジキが目立たず、上塗りが容易

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図1:LE-304のレベリング性
⁠(写真提供:共栄社化学)

使い方は、コーティング材の最終調整工程で微量の「LE-304」を添加し、基材に塗布するというもの。基材に多少の異物や機械油が付いていても、湿潤効果が高いことから、コーティング膜に「ヘコ」や「ハジキ」などの外観不良を生じさず、一部をシーリングしているなどの塗装しづらい基材にも向いています。上塗りへの影響が小さく、コーティング材を積層する場合などにも最適です。

適用できる基材の樹脂は、紫外線(UV:Ultra Violet)硬化樹脂のほか、弱溶剤、アクリル、ウレタン、エポキシ、ポリエステル、アルキッドとさまざま。

「フッ素系添加剤と比較しても近いレベルの表面張力低下能を発揮できます」と同社は強調します。国内外で強まりつつあるPFAS規制を気にせず使える「LE-304」を検討してみてはいかがでしょうか。

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漆原 次郎(うるしはら じろう)

フリーランス記者・編集者、Chematels副編集長 神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌、経済誌、ウェブニュースなどに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTy)修了。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。