再生プラ高品質化からガラス代替フィルムまで!――「高機能素材Week」注目企業の見どころ

2026/09/28

Image

製造業におけるR&Dの最前線では、製品のさらなる高性能化と並行して、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への対応が求められています。 こうした開発現場の課題解決の糸口となる素材や技術が一堂に会する「高機能素材Week」が、来る9月30日から10月2日まで開催されます。 本記事では、Chematelsが注目する出展企業の中から、コニカミノルタ、東洋紡、日立ハイテクの3社のブースの見どころをご紹介します。再生プラスチックの実用性を高めるソリューションから、次世代デバイスの要求性能に応えるフィルム材まで、次期製品開発のヒントとなる最新情報をお届けします。

新材同等の安定性と難燃性を実現。コニカミノルタ「Matelier」が拓く再生プラスチックの可能性
⁠コニカミノルタ株式会社 ブース番号:27-52(サステナブルマテリアル展)

再生プラスチックの採用にあたり、多くの技術者が直面するのが「品質のばらつき」や「強度・難燃性の不足による用途の制限」といった課題です。コニカミノルタの「Matelier(マテリエ)」は、自社複合機開発で培った技術でこの問題にアプローチしています。

核となる「高純度化技術」は、回収材から不純物を徹底的に取り除くことで、再生材特有の物性低下を抑え新材並みの安定性を確保します。また「アップグレードリサイクル技術」では、独自のポリマーアロイ化により耐衝撃性や難燃性を格段に高め、従来は難しかった構造部品への適用を実現しています。

さらに全く新しいコンセプトの製品ラインナップとしてインテリジェントシリーズを開発しました。インテリジェントシリーズはコニカミノルタ独自のセンシング技術とAI技術を活用し、活用可能な廃材種拡大と材料品質の安定化、成形良品率の向上を実現する画期的なソリューションです。

Image

画像提供:コニカミノルタ株式会社

Image

ガラス同等の低CTEと耐熱性をポリイミドフィルムで実現。東洋紡「ゼノマックス®」
⁠東洋紡株式会社 ブース番号:9-44(高機能マテリアル展)

次世代半導体やフレキシブディスプレイの開発において、従来の樹脂フィルムは高温による変形、ガラス基板はその重量や割れやすさが課題となっていました。

東洋紡の超高耐熱低熱膨張ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」は、当社が持つ優れた高耐熱ポリマーの合成技術やフィルム製膜技術でこれらの課題解決に取り組んでいます。

ガラスやシリコンと同等の低熱膨張性(CTE:約0~3ppm/K)と、500℃の高温下でも反りや歪みが発生しない抜群の耐熱性・寸法安定性を実現しています。

さらにフィルムならではの「薄く、軽く、割れない」特性により、従来のガラス基板から大幅な軽量化を可能にします。

半導体の積層化対応やフレキシブルディスプレイ用途に加え、激しい温度変化への耐性が要求される宇宙用太陽電池用途など、先端領域への適用・検討が進んでいます。

Image

画像提供:東洋紡株式会社

Image

再生材の活用促進を支援。日立ハイテク「再生材マーケットプレイス」の挑戦
⁠株式会社日立ハイテク ブース番号:31-54(サステナブル マテリアル展)

資源循環に関する制度整備が国内外で進む一方、再生材は品質にばらつきがあることから、買い手企業にとっては用途や性能要件に適した材料の選定や品質評価が課題となっています。

こうした課題の解決に向け、日立ハイテクはリサイクルプラスチックをはじめとした再生材の活用促進を支援する「再生材マーケットプレイス」の提供を開始します。

再生材の探索・マッチングを支援するとともに、日立グループが培ってきた計測・分析技術やマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用し、ユーザーが求める性能や用途に応じた配合レシピの提案や品質評価を実現するものです。これにより再生材の活用拡大と資源循環の推進への貢献が期待されています。

Image

画像提供:株式会社日立ハイテク

Image

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した3社の技術・ソリューションは、再生材の品質安定化や次世代デバイス向け素材の軽量化・高耐熱化など、開発現場の具体的なニーズに対応するものです。 これらの素材や支援サービスは、今後の製品開発や材料選定を進める上での実用的な手立てとなるはずです。 「高機能素材Week」は、9月30日から10月2日まで開催されます。ぜひ実際に会場へ足を運び、各社ブースで技術の詳細や適用条件などを直接確かめてみてはいかがでしょうか。

Chematels編集部

Chematels(ケマテルズ)では、化学業界に従事されている方へ、お役だていただけるコンテンツをお届けします。特集記事では、業界のトレンド情報や製品情報、基礎知識など、専門性の高い記事を配信しています。