小さな管瓶で世界を変える! 執念の開発ストーリー (後編) -PR-

2020/11/30

Image

前回は製品開発の経緯と、商品名に込められた想いについてお話しました。安心して使用してもらうために、原料を一から見直し、プロの知恵と技術を集約して製品化されたのがPROQUALITA(プロクアリタ)のバイアルです。

さて、製品の話に戻りましょう。

まず、バイアルという製品は3つの部品で構成されています。「ガラスびん」「セプタム」「樹脂キャップ(一部は金属)」です。この3つの部品の内で一番ポイントとなるのが「セプタム」です。このセプタムには「化学的:不純物の混入を防ぐ」「物理的:オートサンプラーのニードル(注射針)で貫通することができる」という特性を満たす必要があります。その為に、PROQUALITAは一から部材選定と組成検討を行いました。その結果、今までに無い新たな特性を持ったバイアルが誕生しました。

【2つの特性】

1.ニードル(注射針)の刺し穴が閉じやすい

PROQUALITAは、ニードルの刺し穴を閉じやすくすることで、セプタムの小片が落下しにくくしており、セプタムに起因するコンタミネーションの低減を可能にしています(図1、2)。また、穴が閉じやすいということは溶媒の揮発を抑えることにもつながります。

Image

図1 ニードルの刺し穴 比較

Image

図2 ニードルの刺し穴 比較

2.接着剤不使用

PROQUALITAは、接着剤や接着付与剤などの異素材を不使用とすることで、余計なコンタミネーションリスクを削減しています。PROQUALITAのセプタムには接着剤の透明な層がありません。また、接着剤を塗布する工程も削減されたため、コスト改善にもつながりました。

クロマトグラフィーを用いた分析は、品質管理や開発の場において、間違いのないデータを取ることが求められます。よって、消耗品のリスクを軽減することも大切です。PROQUALITAは製品のリスクを軽減するため、他にはない品質管理を行っています。その代表的な品質管理がセプタムの管理です。

【全⼯程を1社で製造】

⼀般的にセプタムの製造は、各原料を揃えた後、下記の⼯程があります。

・シリコーンゴムの硬化

・フッ素フィルムとの複層

・製品寸法への打ち抜き

・樹脂キャップへの充填

当社のように、この⼯程を1社で加⼯するメーカーはありません。しかしながら、PROQUALITAはこの⼯程を全て1社で⾏うことにより、4M管理を徹底し、高品質を維持しながら、無駄な流通コストをおさえることができています。

【徹底したクリーン環境での製造・ロット管理】

PROQUALITAのセプタムは、クラス10000のクリーンルーム管理された環境で製造され、ロットごとにLC-MSにて負荷試験を実施しています。負荷試験とは、セプタムそのものを有機溶媒に浸漬し、強制的に溶出させた状況で不純物の溶出(コンタミネーション)レベルを確認します。「ロットごとのばらつきがなく、品質が安定している」という確認です。もちろん、この分析データは、お客さまへ開⽰しております。

それでは、PROQUALITAバイアルを使用することが、どの位のリスク軽減につながるか、データを見てみましょう。

【LC-MS セプタムの溶出試験(負荷試験)】

Image

グラフ1 有機溶媒中におけるセプタムの溶出試験

セプタムそのもののリスクを検証するため、まずセプタムの不純物を強制的に有機溶媒へコンタミネーションさせました。グラフ1は、その有機溶媒を分析した結果です。A社からはプロカイン以外のピークが複数確認できます。このデータからセプタムそのもののコンタミネーションリスクが低いことが分かります。

【IC セプタムの溶出試験(負荷試験)】

Image

グラフ2 無機溶媒中におけるセプタム溶出試験

PROQUALITAのセプタムは、有機溶媒だけでなく無機溶媒にもリスク軽減の効果があります。これは徹底したクリーンな製造環境によるものです。製造現場の埃がセプタムに付着することで、分析に影響が出るためです。

この試験は、超純水にセプタムを浸漬し、セプタムの不純物を強制的に超純水へコンタミネーションさせ、その超純水を分析した結果です。

A社からはMgイオンやCaイオンのピークが確認できますがPROQUALITAには、ほとんどそれらのピークがありません。

【LC-MS 複数回打ち】

Image

Image

グラフ3 複数回打ち 他社製品との比較

ガスクロマトグラフィーは「ニードル注入」から「廃液」までの処理を2~3回繰り返し、その後分析機器へ注入して分析します。これを「複数回打ち」と呼び、この作業はセプタムに強い負荷がかかります。また有機溶媒はニードル穴から揮発しますが、PROQALITAはこの溶媒揮発を極力軽減します。

ガスクロマトグラフィー以外のクロマトグラフィーでも、一度分析した検体を再確認する際に、複数回打つことがあります。これらの使用についても同様にリスク軽減が期待できます。

【1回インジェクション後のアセトン揮発】

Image

図3 144時間後のアセトン保持率 比較

図3は、ニードル刺し穴が揮発にどのように影響するかを検証したデータです。セプタムのシリコーンとフッ素フィルム、両方の穴が締まる構造にしたことで、溶媒揮発が抑えられていることが確認できます。

今回の記事で、PROQUALITAにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ当社までお問合せください。

【情報提供】

PROQUALITAバイアルのキーテクノロジーであるセプタムは、㈱SHINDOにて研究開発されたものです

  株式会社SHINDO https://www.shindo.com/jp/

Image